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「アフターダーク/村上春樹」を読む

台風の上陸した今日は、 「アフターダーク」 (村上春樹 2004/9 講談社) を読んでいました。

「真夜中から空が白むまでのあいだ、どこかでひっそりと深淵が口を開ける。」
一言で言えば、まさに、この講談社の広告の言葉があてはまるストーリー。

「私たちの視点」といった、映像を意識した語り口が巧みに使われているところが作者の新しい試みだと思います。

物語は、「真夜中から空が白むまでのあいだ」主人公の姉妹・防犯カメラに写った男など、それぞれが置かれる世界が同時進行していくもの。

でも、「世界の終りとハードボイルドワンダーランド(新潮文庫)」にみられた、複数の物語が同時進行しながらも「巧みに」がストーリーが収束していくという展開ではない。
その意味で、余韻は残すものの、物足りない感じは否めませんでした。

稲越功一の装丁写真は、ストーリーと、この作品全体に漂う空気に合っていて良い感じです。

*写真は、特別純米酒「浦霞」(ひやおろし)。
とっても美味しくて、2本続けて夫が購入したものです。

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