唐招提寺展 に行く
きのうは、「唐招提寺展(国宝 鑑真和上像と盧舎那仏)」を観に、上野の 東京国立博物館 へ行ってきました。
東京国立博物館のHPによれば、奈良時代を代表する建築として名高い 同寺金堂の平成大修理(2000年より10年間に及ぶ大修理)を記念し、「金堂」と「御影堂」の堂内再現 を二大コンセプトと「して開催されたとのことです。
まず、「金堂の再現」。
創立1200年目にして最初で最後のお目見えとなる 「盧舎那仏坐像 (国宝)」 を中心に、梵天・帝釈天像と四天王像(いずれも国宝)が配されていました。
「盧舎那仏坐像 (国宝)」 は高さ3メートルを超える大きな像。
慈悲深いお顔で見おろされると、守られるような、ありがたさを感じる心持ちに。
「四天王像」 も、力強さを感じる素晴らしい像で、衣の表現なども巧みでした。
次に、今回の平成大修理に関するビデオ映像と、国宝の瓦、国宝の金堂隅鬼など。
特に、奈良時代に作られた「金堂隅鬼」の像が素晴らしかったです。
その次に、唐招提寺金堂の空間を体感できる 「バーチャルリアリティ」 の映像。
約15分ですが、見ごたえがあり、「金堂隅鬼」がどこに据え付けられていたかも納得。
次の「御影堂内再現」の観覧前に観ておいた方が、鑑真和上像が祀られている「御影堂」の様子をイメージしやすくていいと思います。
最後に、「御影堂の再現」。
鑑真和上坐像が祀られている御影堂は、昭和55年東山魁夷によって完成された全68面に及ぶ障壁画が描かれています。 今回は、厨子絵を含む「障壁画」全点と「鑑真和上坐像」が展示されていました。
「鑑真和上坐像 (国宝)」 は、奈良時代の日本最古の肖像彫刻。
表情が写実的でその卓越した表現力が素晴らしく、奈良時代の貴重な像を間近で観ることができ、大変感動しました。
「障壁画」は、特に「桂林月宵」がしんとした空気を感じる作品で、最も心に残りました。
なお、コミック 『唐招提寺と鑑真和上物語』 第1章 が 2004年11月22日~2005年3月6日まで 期間限定公開ですが、「こちら」で公開されています。
この展覧会は、東京国立博物館 平成館で、2005年1月12日(水)~3月6日(日)まで。
開館時間は、午前9時30分から午後5時(入館は閉館の30分前まで)。
休館日は毎週月曜日ですが、2月28日(月)・3月7日(月)は開館。
ただし、以下の展示室については、展示替のため閉室。
2005年2月28日(月) 本館2階(日本美術の流れ)および法隆寺宝物館2階は閉室
2005年3月7日(月) 本館1階(分野別展示)および平成館(日本の考古)は閉室
唐招提寺2010プロジェクトのHPは、「こちら」をクリック。
東京国立博物館の「唐招提寺展(国宝 鑑真和上像と盧舎那仏)」のHPは、「こちら」 をクリック。
「Oh!江戸 落書き帖」という、ふくさんのブログの記事 を読んだのが今回行くきっかけとなりましたが、「天平の名宝、最初で最後のお出まし」との新聞広告のコピーにも惹かれてしまいました。
この日はその後、本館(日本ギャラリー)2Fと 「法隆寺宝物館」へ。
「法隆寺宝物館」の1Fに入っている 「ホテルオークラ ガーデンテラス」 のケーキ・セットで一休みしてから、宝物館の展示品を観覧しました。(写真はクリックで拡大)
こちらのレストランは、平日だったこともあるかもしれませんが、静かで落着けて、ケーキ・セットも美味しいコーヒーのお代わりができて、オススメです。
「法隆寺宝物館」には、私の心惹かれる「摩耶夫人および天人像 (重文)」(飛鳥時代)があり、女子高の頃、レポート作成で通った日々を思い出しました。仏教の言い伝えでは、お釈迦様は、摩耶夫人が無憂樹の花枝をた折ろうとするや、婦人の腋下から誕生したとのことです。
平成11年7月20日に現在の「法隆寺宝物館」が開館する前は、週1日それも午後だけしか開館していなかったのですが、月曜を除き毎日公開されることになって、本当に良かったと思います。
資料室には法隆寺献納宝物の全作品を検索・閲覧できるデータベースが見られるパソコンが設置してあって、詳しい解説を見ることができました。
この日は、まさに日本の名宝を堪能した一日になりました。
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コメント
きのこさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。来る2月12日には、唐招提寺展にちなんでお茶会があるそうですよ。和菓子とお茶がお好きなら、今一度行ってみてはいかがでしょうか。お菓子は「天平の鈴」という銘で平成13年に開催された正倉院展の折に創作されたものだそうです。
投稿: ふく | 2005.01.28 18:22
ふくさん、こんにちわ。
こちらこそ、コメントありがとうございます。
和菓子とお茶も大好きですし、こちらの博物館のお茶室はまだ未体験なので、お茶会行ってみたくなりました。教えて下さってありがとうございました。
投稿: きのこ | 2005.01.29 14:35
きのこさん
コメントありがとうございました。事前にこちらでしっかりと情報を得て参りましたので、大変助かりました。
また、ちょくちょくお邪魔させていただきます。
投稿: 月うさぎ | 2005.01.29 16:36
きのこさん、こんにちは。
お茶会のほうは、手元の案内では本館特別第五室で、となっているので博物館の本館の正面を入った奥の部屋で行われるようです。国立博物館には転合庵と始めとするすばらしい茶室がいくつもありますので、そちらでもやっていただけると本当はいいですね。
投稿: ふく | 2005.01.29 19:05
月うさぎさん、こんにちわ。
コメントどうもありがとうございます。月うさぎさんのブログのコメントにも書きましたが、お役に立てて嬉しいです。
今日は、月うさぎさんのブログを楽しく読ませて頂きました。飼っていらっしゃるワンコや猫ちゃんの写真に、ほのぼの暖かい気持ちになれました。可愛いワンコや猫ちゃんがいる生活もいいなぁ~と羨ましかったです。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
投稿: きのこ | 2005.01.29 22:50
ふくさん、こんにちわ。
お茶会の場所を教えて下さって、どうもありがとうございます。憧れのお茶室で行われると思っていたのに、ちょっと残念ですね。
もしお茶室で行われるとしたら、着物を着て行って華やかな気分に浸れたかも・・・と想像を膨らませてしまいました(・・・実行するには、かなりの気合が要るので勿論想像だけですが(^^))。
投稿: きのこ | 2005.01.29 23:11
きのこさん、こんにちは。
唐招提寺展、よかったんですねぇ。行きたいなぁ。。。。
東京国立博物館のお茶室について、
ボランティアによるお茶室庭園ツアーが不定期に行われているはずです。5つのお茶室を巡り、たしか応挙館・九条館は中に入れたと思います。ボランティアによるお茶会も応挙館内で催されることがあり、こちらに着物を着ていくのもよいかもしれません。”ボランティア室”に問い合わせれば日程を教えてくれますよ♪是非是非。
投稿: makimaki | 2005.02.02 22:38
makimakiさん、はじめまして こんにちわ。
コメントどうもありがとうございます。
私はカタログ購入しなかったのですが、イメージが膨らむステキな本だったんですね~。購入してみようかなと思いました。
私も奈良の唐招提寺に行ったことがありますが、歴史の重みを感じますね。makimakiさんがブログで書いていらしたように、心落ち着く 静かな雰囲気だった印象が強く残っていて、私も好きなお寺です。
最後に、東京国立博物館のお茶室の情報どうもありがとうございます!!ボランティアによるお茶室庭園ツアーは、是非行ってみたいので、さっそく問い合わせてみます(^^)。
投稿: きのこ | 2005.02.03 00:39