日本橋 「三井記念美術館」 に行く
きのう(10/8(土))は、「三井記念美術館」 に行ってきました。
こちらは、リニューアルしたばかりの三井本館 7F にオープンした美術館。
そちらで開催中の 開館記念特別展Ⅰ 「美の伝統 三井家伝来の名宝」 を観てきました。開催中の展覧会情報については、 「こちら」 。
この日はオープン初日で人出はあるも、ひどく混雑しているというわけではなかったので、三井家寄贈の素晴らしい古美術を、心ゆくまで堪能できました。
オフィシャルHPは 「こちら」。
「財団法人 三井文庫」のHPは、「こちら」 をクリック。
日本と東洋の古美術の名品、中には国宝・重要文化財に指定されているものもあり、見ごたえのある、非常に素晴らしいコレクションでした。
江戸時代から繁栄をきわめた三井家、戦前の三井財閥の、その途轍もない財力があったからこそ、 これだけの名品を収集できたのだろうなぁと、ひたすら感心。
ことに注目すべきは、国宝に指定されている志野茶碗。
以下、 「こちら」 のページを引用すると (こちらの茶碗についての詳しい音声ガイドは、 「こちら」)
「日本で焼かれた焼き物のうち、国宝に指定されている茶碗は2点のみですが、
そのうちの1つが 三井記念美術館の所蔵する 「志野茶碗 銘卯花墻」」 とのこと。
桃山時代のこちらの茶碗。 造形・色彩とも、写真だけでは伝えきれない、なんとも言えない味わい深さが実物にはありました。
展示室は全部で7つ。 ことに最初の二つの展示室は柱の意匠にも凝り格調高し。
展示室1には、この国宝 「志野茶碗 銘卯花墻」 のほか、 重要文化財の 「中興名物 玳皮盞(鸞天目)南宋時代」、「黒楽茶碗 銘俊寛(楽長次郎作 桃山時代)」、「黒楽茶碗 銘雨雲(本阿弥光悦作 江戸時代)」のほか、野々村仁清の水差などの名品が14点。
展示室2には、重要文化財の 「大名物 唐物肩衝茶入(北野肩衝 南宋時代)」。 こちらは、豊臣秀吉が開催した北野大茶会で使用の茶入だったと思います(間違っていたらすみません)。
展示室3には、織田信長の実弟 織田有楽斎が京都建仁寺境内に建てた茶室、 「如庵」 (国宝) まで再現されていて、その中に、あの千利休作の茶杓など、茶道具の名品が置かれていました。 「如庵」の壁に貼られていた伊勢暦は本物とのこと。
展示室4には、円山応挙の代表作、国宝 「雪松図屏風」(国宝)(前期のみ展示)などの日本画の名品ほか、 藤原定家筆 「熊野行幸記」(国宝)(前期のみ展示)をはじめとする書跡の名品の数々が。
応挙の屏風絵は、墨、金彩、紙の白地のみ。写実をふまえ、それを超える見事な存在感を感じさせる、この雪つもる松の絵に、とても感動させられました。 狩野栄信 「四季山水図」 にも魅了されました。
展示室5には、蒔絵の素晴らしい名品の数々があり、とても見ごたえがありました。 ことに、「夜萩螺鈿蒔絵硯箱」。 細かく美しい螺鈿細工に心奪われました。 (螺鈿細工の名品の展示は前期のみ)
展示室6には、日本で初めて発行された郵便切手(前期のみ展示)や 飛脚状ほか、珍しい切手。
最後、展示場7には、重要文化財、重要美術品に指定されている「能面」が19点も(前期のみ展示)。
孫次郎 (伝孫次郎作)など、 いずれも魂の入っていそうな、迫力を感じる「能面」でした。
以上、画像へのリンクは、三井文庫別館の収蔵品の 「こちら」のページより。
とにかく、見ごたえある名品ぞろいの特別展。 興味のある方は是非!オススメの展覧会です。
■三井記念美術館 開館記念特別展Ⅰ 「美の伝統 三井家伝来の名宝」
会期:2005年10月8日(土) ~ 12月25日(日)
前期 10月8日(土) ~ 11月13日(日)
後期 11月17日(木) ~ 12月25日(日) 前期・後期で展示替えあり
開館時間:午前10時 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日・休日の場合は開館、翌平日が休館)、展示替期間、年末年始
こちらの特別展の入場料は、¥1,000 (一般)。
特別展を除いた、通常の入館料は ¥800 (一般)。
詳しくは、HP (「こちら」)
住所:中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7F アクセスは 「こちら」。
TEL:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
入り口は、日本橋三井タワーの1Fの 高い吹き抜け美しいアトリウムから、何人もの係員の方々がお出迎え。7Fまでのエレベーターにも係員の方がいらして、丁寧なご案内を受けました。
フツーの美術館とは違うぞという感じ。オープン初日だったせいかもしれませんが、とてもリキ入ってます。 とても丁寧な応対に、こちらも好感をもったことは言うまでもありません。
ミュージアムカフェには、和菓子と抹茶のセット(¥1,000)などもあり。入ってみたかったのですが、禁煙のため あえなく断念。 日本橋三井タワー1F にある 千疋屋 のカフェが 一部喫煙OKなので行ってみるも、当然ながら満席でした。 ニコチン中毒の夫にとっては、過酷な環境だったかも。 私だけ入るってわけにもいかないし・・。
その後、日本橋三井タワー B1F、レストラン・フロアにも行ってみました。 「LA BETTOLA per tutti (ラ・ベットラ・ペル・トゥッティ)」 (11:30 ~ 21:30 LO. 年中無休 TEL:03-3272-1201) など一応チェック。
地下にある千疋屋直通と書いてあったエレベーターに乗って2Fに行ったら、直接レストランの店内へと直通しちゃってびっくり!あわてて外へ。
*写真は、三井本館の向かい、以前千疋屋の仮店舗の入っていた角のビルの1Fに新たに出来ていた 「三井越後屋ステーション」。 庇の瓦や板の看板とかの外観が目を惹き、宣伝効果も抜群か。
■追記: 「三井越後屋ステーション」のオフィシャル・サイトは 「こちら」 。 開設期間は、 2005年10月10日(月・祝)~2006年3月31日(金)。 「越後屋カフェ」 、玉ひで、弁松総本店、小春軒、矢の根寿司 の 「日替わりお弁当」 などなど販売している 「にほんばし屋台」 もあるようです。
その内、TOKYO FMのサテライトスタジオ「日本橋越後屋スタジオ」は、10月10日オープンの予定。 オープンに合わせて、TOKYO FMが 11:30 から 18:55 まで公開生放送が行われるとのポスターが貼ってありました。
その後、日本橋三越向かいにある 「にほんばし島根館」へ。 この奥で頂ける美味しいお茶(無料!)を頂きながら、ちょっと休憩。
その後、人形町、「どれ味」の向かいにある 美味しい焼き鳥屋さん 「串焼き こっこちゃん」 へ行きました。
「こっこちゃん」については、「人形町 焼き鳥 「串焼 こっこちゃん」 ( 10/19付)のエントリー ( 「こちら」 をクリック。美味しい焼き鳥の画像あり) で書きましたので、よろしかったらご参考に。
ということで、芸術の秋&食欲の秋の、充実した休日でした。
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コメント
三井タワー、すごいですね。ますます日本橋の見所が増えましたね。
建設中の時通りかかったんですが、あまりの高さに
「すんげ〜!」と口をあんぐり開けて見上げてました。
美術館もあるんですか〜。
蒔絵マニアの私としては何としても足を運びたいところですが…
同じ日本橋でも室町と人形町じゃ全然雰囲気違いますよね。
どっちも地図無しで歩けるようになりつつあります(笑)
投稿: なかちー | 2005.10.09 19:10
日本橋三井タワーって高さがありますよね。ブログ用に写真を撮ろうとしたんですが、とても全部は写しきれなかったです。
アトリウムの美しさにも圧倒されたし、美術館もお時間があったら是非!こんどは、セレブ気分で12月オープンのマンダリン・オリエンタル・ホテルにご宿泊は、いかがでしょうか?憧れますよねー♪
たしかに室町と人形町って雰囲気が違いますよね。人形町は飲み屋さん多いし(^^)
どちらも地図無しで大丈夫なんて、札幌在住なのに素晴らしい!
ちなみに、この日は人形町からぶらぶら歩いて行きました。
投稿: きのこ | 2005.10.09 20:02
三井美術館、さっそく行かれたのですね、それも徒歩で!すごく素敵なお散歩ですね。
私も三井は是非とも行きたいと思っていますが、それほどは混んでいないというのは有難いことです。それに、とても素敵な美術館のようですね。
しかし、孫次郎は前期でないと見れないのかぁ、知らなかった・・・、10月中に一度行かねばv
きのこさん、ご紹介ありがとう!
投稿: susan | 2005.10.10 11:22
わたしも、展示室1から3を除いて、こんなにガラリと前期・後期で展示替えがあるなんて知らなかったです。
とりあえず見に行ってみて良かった♪susanさんのお役に立てて嬉しいです。
孫次郎、気品に満ちた面でした。能面好きな方は必見かもです。
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html
投稿: きのこ | 2005.10.10 13:36
はじめまして。
私も三井記念美術館にいきました。
日曜のせいかちょっと人は多かったのですが展示内容はすばらしく、堪能できました。
こちらのブログは写真や紹介が丁寧でステキですね。また拝見させていただきます!
投稿: tenana | 2005.10.24 14:24
>tenanaさん、
はじめまして、こんにちわ。
tenanaさんのブログも拝見させて頂きました。
今回展示されていた螺鈿の装飾、素晴らしかったですよね。
ところで、tenanaさんがブログの中で
>来月は永青文庫に行ってみようと思ってる
と書いていらしたので、興味を惹かれ永青文庫のHPを見てみました。
http://www.eiseibunko.com/
11月13日(日)まで、特別展 「永青文庫の近代日本画―細川家に集った巨匠たち」 を開催しているんですね。
私は菱田春草の 「黒き猫」が好きなんですが、この展示期間が 10月25日~11月13日 とのことでしたので、是非この期間中に行ってみようと思いました。
tenanaさんがコメントを下さったおかげで、私も貴重な情報を得ることができました。どうもありがとうございます!
tenanaさんのブログ「いちめんのなのはな」にも、また楽しみに立ち寄らせて頂きますね♪
これからもどうぞよろしくお願いします。
投稿: きのこ | 2005.10.24 22:10