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「旧岩崎邸庭園(重要文化財)」@池之端 に行く

11/19(土)は、台東区池之端にある 「旧岩崎邸庭園 (重要文化財)」 に行きました。

*写真は、三菱財閥岩崎家本邸として 明治29(1896)年に完成した、 ジョサイア・コンドル設計、 17世紀英国ジャコビアン様式を基調とした洋館 (木造2階建・地下室付)。

東京建築散策---1 旧岩崎邸に洋風建築の粋を見る All About

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*旧岩崎邸庭園への地図。 平成13年10月から公開、今年で公開まだ4年目です。

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邸内はとても豪華で凝ったデザイン。パンフレットによれば、洋館の「建物自体は主に年1回の岩崎家の集まりや
外国人や賓客を招いてのパーティーなどに使用された」とのこと。重厚な佇まいに往時が偲ばれます。

*こんなゴージャスな大理石の暖炉が似合う空間は滅多にありません。

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邸内の説明文によれば、暖炉は 「本格的な洋室にとっては最も重要な室内装飾」 であり、 「武家屋敷でいえば、座敷飾(床の間や違い棚)に相当する」 とのこと。 そして、こちらの 「洋館は当初から重油を用いたスチーム暖房を併用しており、地下室にボイラー室が設けられていた」そうです。 さすが、抜かりがありません。

*洋館2階の客室の暖炉と客室一面に貼られていたゴージャスな金唐紙の壁紙。

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*1階ホールから2階へと続く「大階段」は支柱のない構造。 写真は、アカンサス風花模様の装飾の手摺り。

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*ワニス(塗料)が百年かかって結晶し、輝きを放つ柱 (手触厳禁!)。

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*コロニアル様式の二層のベランダの2階から見える景色。広大な芝生が広がっています。庭が現在ベランダに使用されている柵は、竣工当時のものから型をおこして、忠実に復元されたもの。

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*ベランダ2Fにあるイオニア式の列柱と、ランプ。

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*華麗な天井装飾 (シルクのペルシャ刺繍の布張り) が施された室内には、 岩崎家の来客用のバカラ社製ガラス食器 (桜や松葉様の彫刻あり) が展示されていました。

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*床も寄木(樫、欅、黒檀、桑)で。

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*優雅なサンルーム

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*サンルームから見える 「撞球室(ビリヤード場)」。

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*1階ベランダの床一面に敷き詰められた多色象嵌(ぞうがん)のビクトリアン・タイル。 美しすぎます・・・。

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*和館は洋館とつながっており、書院造りの大広間には橋本雅邦作といわれる障壁画が残っていました。

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和館では、抹茶(和菓子付)、白玉ぜんざい(煎茶付) (いずれも¥500 ) が頂けます。

*和館のお庭。 右側は洋館南側ベランダ。

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*庭から洋館南側のベランダを望む。

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*庭園正門。 こちらから入って突き当たりを左に曲がると、しゅろの木を手前に配した、白亜の華麗な洋館が現れます。

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この日は、午前中美容院、午後御徒町で掃除機を修理に出した後、上野広小路、不忍池を夫と散歩していたところ、偶然、旧岩崎邸庭園がこの近くにあることを発見し、行ってみることに。
見どころ満載、見ごたえのある邸宅で、もっとゆっくり見学してみたかったです。


■旧岩崎邸庭園

所在地: 台東区池之端1-3-45  アクセスマップは 「こちら」。
TEL: 03-3823-8340

開園時間: 午前9時~午後5時 (入園は午後4時30分まで)
休園日: 年末・年始 (12月29日~翌年1月1日まで)
※イベント開催期間及びGWなどで休園日開園や時間延長が行われる場合もあり。

入園料 一般及び中学生 400円、 65歳以上 200円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

詳しくは、旧岩崎邸庭園のサイトをご覧下さい (「こちら」 をクリック)。

企画展示 「100年の時間旅行」 は 11月23日(水・祝) まで。
洋館2階で洋館内外の細部の写真がパネル展示されていました。

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この後、池之端 藪蕎麦で 絶品の鴨なべを頂きました。
こちらの感想&鴨なべの写真画像は、 「こちら」 をクリックしてみて下さいませ

ちなみに、さらにこの後、半蔵門の国立小劇場で 「第二回 尾上紫尾上青楓 日本舞踊公演」 を観るという充実しすぎの一日でした。
日本舞踊 「尾上流」 の公式ウェブサイトは、「こちら」 をクリック。

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コメント

さすが三菱!ですね。
こんなに豪華なお屋敷が公開されているとは知りませんでした。
上野は、うちからちょっと遠いですが、行ってみたくなりました。
華麗な天井装飾や暖炉に、ため息です。こんな素敵なお屋敷で、暮らしてみたい!
でも維持費が凄そう・・・

投稿: yoraku | 2005.11.23 10:07

>yorakuさん、

わたしも、こちらが公開されているなんて全然知りませんでした。いろんな偶然が重なって、こんなに素敵な邸宅にたどり着くことができ、ラッキーでした。

>でも維持費が凄そう・・・
天井が高いので、暖房費もすごくかかりそうですね。。

このブログの写真以外にも、いくつかお部屋があって、それぞれ暖炉・天井装飾・壁紙など、素晴らしかったです。一室しかご紹介できませんでしたが、和館もなかなか良かったですよ。

投稿: きのこ | 2005.11.23 21:39

ゆらりふらりとネットの海を泳いでいたら、
こちらのサイトに漂着しました。

はじめまして。
東京の名所めぐり、ステキですね。
東京って街は時間旅行ができるところですよね。
僕も11年前まで暮らしていました。現在は九州ですが。
東京時代に駄文書きの仕事をやっていて、
そうですねェ~1982年~84年たりでしょうか、東京23区のあちこちの「通り」をテーマに、「ストリート・ストーリー」というタイトルでコラムを書いておりました。
写真ではなく文章とイラスト(僕ではありません)で。
今、それを「失われた風景の記憶」と題して自分のサイトで少しずつ紹介しています。
なにせ若かりし頃の文章なので、今読むとなんとも恥ずかしく、稚拙な文章力にあきれかえるばかり。よくもこんなヘタな文章で書いていたものだと・・・
なんだか、こちらのサイトを読みながら、そんな懐かしい気分にさせてもらいました。
ありがとうございます。
では、また寄らせていただきます。

投稿: 伊藤ちゃんドットコム | 2005.11.26 19:43

>伊藤ちゃんドットコムさん、
はじめまして、こんにちわ。

それこそ、ヘタな文章でお恥ずかしいかぎりです (^^;)。コメントまで下さってどうもありがとうございました。

>東京って街は時間旅行ができるところですよね

ええ、まさにそのとおりですね!

とある「通り」や古くからある建物を巡るうち、確かに此処にあったはずの過ぎ去った過去の時代に思いを馳せ、いろんな想像をめぐらせながらふと立ち止まる。これって「時間旅行」と言えますね。

「通り」をテーマに書かれた 伊藤ちゃんドットコムさんのサイト、「失われた風景の記憶」読んでみたくなりました。
よろしかったら、URLを教えて下さいませ♪

稚拙な文章でお恥ずかしいかぎりですが、これからも宜しくお願い致します。

投稿: きのこ | 2005.11.27 01:06

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