根岸 酒亭・居酒屋 「鍵屋」 Kagiya, Japanese Bar in Tokyo's Negishi. Highly recommend ! (woman must with a man)
12/3(土)の夜は、夫と台東区根岸にある酒亭・居酒屋 「鍵屋」 に行ってきました。
この日は、上野の東京都美術館で 「プーシキン美術館展」を観た後、夫と待ち合わせて上野公園を散策。 東京国立博物館の右脇にある道をまっすぐ歩いて、JR鶯谷駅南口の駅前を通り過ぎて大通り、言問通りへ。
鶯谷駅下の横断歩道を渡って左に歩いていくのですが、なかなかお店は見つからず。住宅が立ち並ぶ路地に入ってお店を探索。 ようやくお店を見つけたときは、ホッとして嬉しかったです。
二階建ての日本家屋。趣きある玄関、青い暖簾をくぐると中は、ほのかな灯りに照らされ、昔の日本にタイムスリップしたかのような錯覚を覚える レトロな空間。
右にカウンターがあり、私たちは左にある小上がりのお座敷へ。 テーブル4つあるうち、一つだけある 大木の断面を生かしたテーブルに落ち着きました。
昔のカブトビールやお酒の大関の女性のポスター、使い込まれた木の看板が壁面を飾り、 カウンターの中にある木槌や徳利を眺めるのも一興。 こちらは、とにかく雰囲気が落ち着いていて最高でした。
*下の写真は、お座敷からカウンター側を写したものです。 いつものことですが、お店の雰囲気を壊さないためフラッシュはなし。 肖像権の問題があるので、Adobe Photoshop で加工しました(水彩画効果のみ)。
お店の雰囲気は伝わったでしょうか?
大豆のお通しをつまみながら、ビールで乾杯。お燗を頼むと「甘口、辛口どちらですか?」と聞かれたので、辛口を選択。 こちらは大関。もう一つの銘柄は、いささか記憶があいまいですが、菊正宗だったかな?。ちょうどいい美味しい燗どころで出てきました (最初は忘れられちゃってて、まだですかーって聞いてましたが(笑))。
木の札に達筆で書かれたお品書きもなかなか良い感じ。若い人は読めるでしょうか?
ちなみに、「なべ」の「な」は「奈」の崩し字。「くりからやき」の「く」は「久」の崩し字です。
*「うなぎのくりからやき」。 香ばしくて美味♪
*「さらしくじら」。 こちらの味噌に、お酒がすすみました。 こちらは、気づいたら、半分以上夫に食べられちゃってて、あわてて私のほうにお皿を確保。食べるの早くて、お酒のペースもこれまた早い 酒豪の夫。 ここでは、お店の雰囲気に合わせて、ゆっくり つまみを食べさせてくれ~! でもって、ゆっくり飲ませてくれ~~!! と、やんわり夫を注意しました (^_^;)。
*「合鴨塩やき」。
*「とり皮やき」。
*「とりもつなべ」。 寒いときは鍋に限りますね。 刻み葱を入れて、七味を振って頂きました。
*「にこごり」。 こちらもお酒に合うつまみですね。
*「玉子焼」。 こちらは土曜のみとのこと。玉子の味自体が濃くて美味~♪
*「お新香」。 お酒に合う、薄味のさっぱりしたお新香でした。
こちらは、静かに飲む大人のお店。
この場の雰囲気に浸りながら、ゆったりした気分で寛げました。
今回は、他にビール2本とお銚子の本数はたぶん3本(こちらはあやふや)で、二人で¥8,400 くらいだったと思います。
とにかく雰囲気が良く、上野あたりを散策した帰りなどに、また立ち寄りたいお店でした。
■鍵屋
住所: 台東区根岸3-6-23-18
TEL: 03-3872-2227
営業時間 17:00~21:30 L.O.か (終了時間はお店の方に確認してみて下さいませ)
休業日 日曜、祝日
google ローカルでの地図は 「こちら」をご参考に。
最寄駅は JR鶯谷駅。 地図だけではわかりにくいです。
google ローカル地図にある「鶯谷駅下」から言問通りを第一勧銀信用組合の先、古本屋さんのある角で右折。 すぐ先の路地へと左折、路地の右側です。
*玄関入り口に埋め込まれた徳利
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コメント
初めて、根岸の鍵屋さんに行ってきた。
言問い通りの裏に入り、少し迷ったが、5時を少し回った辺で、ブロック塀の内側にぽっかり浮かんだ光に出会う。明かりの入った行灯というものは見たことがないが、きっとこんな明るさなのではないかと思わせるような、点りようである。
引き戸を開けたとたん鳥肌が立った。これぞまさに思い描いていた居酒屋の原風景ではないだろうか。店の広さ、明るさ、調度、すべてがどんぎまりなのだ。
カウンターの端に地元の常連とおぼしき3人の老人が陣取っている。三人揃って見事な白髪。内一人が町内会長なのか商店会長なのか、「会長」と呼ばれている。お三方とも老舗の旦那という雰囲気で、絵になっている。私は、初来店であるので、謙虚に一番奥のカウンターに席を取った。
ご店主の「お飲み物は?」にビールを注文。ビールは中瓶がドライ、大瓶がサッポロ黒とキリンラガーというラインナップである。サッポロを頼み、突き出しは小皿に盛られた煮豆。何の変哲もない煮豆であるが、わさび醤油が絡ませてあり、これがうまい。
かまぼこと鰻のくりから焼きを頼み、豆をつまみにビールを飲む。ご店主は、老舗居酒屋の主人にたまにいる気むずかしげな人でなく、教頭にもならず退職した、生徒一人一人に目配りを欠かさない先生のような面持ちの方である。
ビールを一杯流し込んで、ゆっくり店内を観察させていただく。いわゆる民芸調とは無縁な、江戸・明治の居酒屋はおそらくこうだったろうと思わせるたたずまいである。古いカブトビールのポスターが嫌みなく張られている。カウンターは一枚板でなく、継ぎ目に段差があったりして、コップを置くのに注意がいる。照明はろうそくの明かりを思わせるような色合いで、過不足無く店全体に行き渡っている。座敷には、形の揃っていない卓が4つ。そこで気のあった友人3、4人と飲んだら楽しいだろう。そしてカウンターの内側に、今時滅多にお目にかかれない銅製の澗付け器。ここでは「レトロ」という言葉が安っぽく思えてしまう。
おかみさん(女将ではない)とおぼしき人が、かまぼこを出してくれる。適度に冷たく、歯ごたえがあり、かまぼこらしいかまぼこだ。どこで売っているのだろうか。
やがてくりから焼きが仕上がる。鰻を細長く割いて、串に螺旋状に巻き付けてある。コルネという菓子パンに似た形である。ここで日本酒に切り替える。酒は、地酒の類ではなく、大関辛口・桜正宗(甘口)・菊正宗の3種のみ。大関に燗を付けていただく。ご店主が「今時寒いのでなかなか熱くならないんですよ」と言いつつ、とっくりの首の辺りをぐっと握って温度を確かめる。2度それをやって「ぬるかったら言ってください」と出された酒は、絶妙な澗具合だった。実は、私は冷酒党で、滅多にお燗した酒は飲まない。その私が、一口飲んで驚いた。吟醸だの純米だの謳わないありきたりの酒がこれほどうまいとは!三種ともよく選ばれた酒かと思うが、燗の付け加減でも、酒は変わるのか。おそらく、あの銅製燗付け器の効果もあるのだろう。熱の通り方が均一なのではあるまいか。
かまぼこといい、くりから焼きといい、燗酒に合う。なまじ、刺身などは生臭く酒の味を損ねるのではないかと思えるほど。他のつまみもモツ焼き、湯豆腐、冷や奴、たたみいわしなど、凝った料理ではない。シンプルであるが、素材の味がストレートに出るものばかり。種類は少ないが、酒を楽しむのにこれだけあれば十分と思える。
先ほどのおかみさんが凛とした声で電話を受けている。席の予約らしかったが、話の終わりに「ありがとう存じます」とおっしゃった。このことばを久しく聞いた記憶がない。なんと美しい響きだろうか。酔いも手伝って、違う時代にいるような気分になった。
酒一本を飲み終えたところで、お勘定を頼む。こうした店に長居はいけない。特に初回は、早めに切り上げる。もう少し居ようかなと思う気持ちを押さえて席を立つのが粋というものだ。短い時間ではあったが、鍵屋のすばらしさを満喫できればいい。お楽しみはこれからだ。
投稿: 虎児 | 2006.02.16 15:12
>虎児さん、
私の記事をしのぐ、かなりの長文(45行以上)を頂きましたが、虎児さんがお店にいらした際の感想が一方的に書いてあるだけの文章に、大変困惑致しました。
こちらは、あくまで私の個人ブログで、いわば、インターネット上の個人宅のようなものだとご理解頂ければ幸いです。
ですので、コミュニケーションのない一方的な感想は、どうかご遠慮下さいますようお願い申し上げます。
せっかく情報を頂いているのに、大変心苦しいものがありますし、もしお気を悪くされたら、本当に申し訳ございません。どうかご容赦下さいませ。
投稿: きのこ | 2006.02.16 18:09
ブログの趣旨を理解せず、ご不快な思いをさせてしまったことに対して、深くおわび申し上げます。削除していただくようお願いいたします。
投稿: 虎児 | 2006.02.17 09:08
>虎児さん、
拙ブログですが、ご理解頂けて安堵致しました。
大変詳しくお店の様子や感想が書き込まれ、私の記事より読み応えもありますので、今回限りということで、削除せず残しておくことにしました。
しかしながら、今後、別の方が、このような一方的な感想を書き込むことを許容する管理者だと誤解し、同様の書き込みをされた場合には、やむなく削除するかもしれません。その際はどうかお許し下さいませ。
拙ないブログではありますが、今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿: きのこ | 2006.02.17 09:54
ご寛大なご対応に恐縮しております。鍵屋さんを訪れた感激に少々舞い上がってしまい、自分の不明を恥じ入るばかりです。すべてそちら様の判断にお任せいたします。重ねておわび申し上げるしだいです。
投稿: 虎児 | 2006.02.17 16:49