「書の至宝 -日本と中国」 @ 東京国立博物館に行く
1/26(木)は、母と待ち合わせて、上野の東京国立博物館で開催されている特別展
「書の至宝 -日本と中国」 に行ってきました。
(平成館で、2/19(日)迄。 9:30~17:00 )
この展覧会では、骨に刻まれた甲骨文など、文字の始まりから、中国の名品中の名品 (王羲之・欧陽詢など)。
その影響を受けながらも、平安時代の流麗な仮名文字など、独自の世界を展開していった日本の書。
聖徳太子(!) ・ 空海 ・ (伝) 紀貫之 ・ 一休さん ・ 光悦 等々、50点もの 国宝 ・ 重要文化財 など、 多数の名品が展示され、 書の歴史を一挙に見られる、 とても素晴らしい展覧会でした。
平日でしたが、たとえば、書のお手本中のお手本と言われている 王羲之の 「淳化閣帖」 (「こちら」 の第4章がかなり参考になると思います)、平安時代の仮名の書の、名品中の名品 「寸松庵色紙」(あきはきの)(展示は1/29まで)の前などは、かなり混雑。
午後1時ごろから4時半ごろまで、後半では母から解説してもらったりなど、じっくり書を鑑賞することができ、行ってみてとても良かったです。
音声解説 (¥500 で貸与)も、短いながら、展示されている解説より詳しくて、借りてみてよかったです。
*「九成宮醴泉銘 (海内第一本) 欧陽詢 筆」 唐時代(632) 東京・三井記念美術館蔵 (~1/29)
左端真ん中に、三井の判が押してあります。 所有者は、次々自分の印章を押していいのだそうです。さすがは三井!です。
*右は、重文 「寸松庵色紙 (あきはきの) 伝紀貫之 筆」 平安時代・11世紀 東京・五島美術館蔵 (~1/29)。 画像をクリックすると、かなり拡大されます。
母の解説によれば、行間が絶妙、有名な書とのこと。 気に入ったので、これをお手本に練習するつもりです。
左の、重文 寸松庵色紙 (しものたて) 伝紀貫之 筆 個人蔵は 1/31 から展示。
*国宝 「古今和歌集(元永本) 藤原定実 筆」 平安時代・12世紀 東京国立博物館蔵 (毎週頁替)
金箔を散らすなど華麗な料紙、流麗な筆致の仮名書きが一体となった芸術品。 (画像をクリックすると、かなり拡大されます)
■展示リスト
展示期間中、入れ替えがあり。 たとえば、私がお手本にする 欧陽詢の「九成宮醴泉銘(海内第一本)」は 1/31まで、良寛の書は 1/31 ~ 2/19 など。
■鑑賞ガイドなど掲載の asahi.com のページは 「こちら」。(入場割引引換券)
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その後、上野公園内にある 「韻松亭 (いんしょうてい)」 の喫茶去へ。
(「韻松亭」について、以前書いたエントリー(詳しい地図と写真あり)は、「こちら」 。 こちらの喫茶去については、「こちら」 の後半 (写真あり))
こちらで、とっても美味しい 「わらび餅」と「甘酒」を頂きました。
(甘酒に、麩まんじゅう又はわらび餅のセットで ¥700 )
お待たせしてすみません、とのことで、サービスして下さった「お抹茶」も、いいお茶を使っているらしく、とても美味。
お蔭さまで、疲れがいっぺんに吹き飛びました (^^)。
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コメント
私も、書道を習いたいなぁと思っていたところでした。小学生のとき、ちょろっと習っていたのですが、もう今はPC中心であまり字を書かなくなったので、どんどん下手になるばかり・・・
きのこさんのお母様は書の師範なのですか~。すごいですね。身近にお手本となる方がいらっしゃるのは羨ましい限りです。
王羲之の書ってインパクトありそう。
今回もまた、上野には行けそうにありません。
でも、私が行きたいなと思う展覧会は、ほとんどきのこさんが行かれているので、こちらでじっくり拝見してまーす(^.^)
投稿: yoraku | 2006.01.27 21:38
きのこさんのお母様の作品を拝見して、私は初めて書がこんなに良いものだと知りました。それまでは子供の頃のお習字が書だと思い込んでいて、書を観るということを再発見させていただいたのです。とても感謝しています。
きのこさんもお稽古を始められたんですね、素晴らしい!いつか是非、きのこさんの作品も拝見させてください。それまでは、国立博物館の作品で我慢しておきますね(^.^)(展覧会のご紹介、たいへんありがとうございます!)
投稿: susan | 2006.01.28 11:29
>yorakuさん、
字って、書かないと、どんどん下手になっちゃうんですよね~。年賀状の宛名書きをしてるときに、「書道やらなくっちゃ!」と決意を新たにしたので、熱がさめやらぬうちに、と、とにかく母が持っていた道具とお手本をもらってきました。
タダで、あっという間に道具が揃って、習えてとってもラッキーだと自分でも思います
(^^)
私の両親は同じく都内に住んでいるんですが、地下鉄を乗り継ぎ、往復で40分近く歩かなければならないので、面倒くさくて結婚後はあんまり行き来がなくて・・・。
書道を習う目的で、今年から実家にちょくちょく行かれるので、それもいいかなと思っています。
カタログ解説によると、王羲之の書は、中国歴代の皇帝が愛好し、お墓に副葬させた皇帝もいるくらい貴重な書。展覧会では、みんなじーっと見入ってしまって、なかなか前に進めませんでした(^_^;)。
たとえ展覧会には行かれなくても、今は博物館のサイトなどで画像が見られるのがいいですよね。 ホントは、実物がいいんですが (こんなに長いこと、よく残ってたなーってすごく感動しました!)、なかなか行かれないときってあるんですよね~。
今回の展覧会、yorakuさんに、ご紹介できてよかったです(^^)
投稿: きのこ | 2006.01.28 12:05
>susanさん、
そういえば、以前、susanさんが私の実家にいらしたときに、書の展覧会に出品されて額に入っていた母の作品を見て頂いたことがありましたねー。私の母、susanさんに自分の書を見てもらって、歓んでたのを思い出しました
(^^)
「書」って地味なようですが、この展覧会を見て、芸術作品だなーと思いました。
母に教えてもらったんですが、平安時代の貴族は、自分の娘がお嫁入りの時、美しい料紙に、書の大家にお手本になる字を書かせ、これを豪奢な手箱に入れて持たせたそうです。 ですので、この時代の書って繊細な芸術品のよう。 間近で本物を見て、かなり感動しました!
私は、とりあえず趣味で、さらさら巻紙とかにお手紙が書けるといいなーと夢見ているので、いつになるかはわかりませんが、いつかは、susanさんにお手紙を出せればいいなと思っています。
とりあえず、来年の年賀状が初作品かな?
・・・なんて、ちっとも上達してなかったら恥ずかしいですね~ (^^ゞ
投稿: きのこ | 2006.01.28 12:31