ウィーン美術史美術館 クンストカンマー Kunstkammer Wien (Vienna) 動画あり
「ウィーン美術史美術館 10 カフェで休憩 その2」のつづきで、ウィーン美術史美術館の中にある 「クンストカンマー」。 http://www.khm.at/en/visit/collections/kunstkammer-wien/
「クンストカンマー Kunstkammer」の、kunst(クンスト) = 芸術 art, Kammer(カンマー) = 部屋 room。
前掲ルドルフ2世のコレクションを始めとする、ハプスブルク家歴代の皇帝、大公が収集した貴重な工芸品が展示され、その贅を尽くした名品の数々は、まさに必見。
We must see !! だと思われ。
入口入って左側から、クンストカンマーの見学スタート。写真左は、反対側から見たところ。
写真右は、クンストカンマーのショップ出口。LEDの照明が効果的に使われ、高級ホテルのようなスタイリッシュな雰囲気。
それもそのはず。クンストカンマーは今年2013年3月1日に、約11年に及ぶ改修工事を経て再オープンしたばかり。
全20の展示室は、中世、ルネサンス、バロックの年代ごと、アイテムごとに整理され、いわゆる目玉作品はオーディオガイドのマークがついているので、それに絞れば短時間で見て回れました。
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ベンヴェヌート・チェリーニ 「サリエラ」"Saliera"(1540-43, Paris) by Benvenuto Cellini (1500-1571)
クンストカンマーの英語のガイドブック(A TOUR, Edited by Sabine Haag)によると、「サリエラ」は、イタリア・フィレンツェ出身の芸術家ベンヴェヌート・チェリーニによる贅沢な塩と胡椒の容器で、パトロンであったフランスのフランソワ1世のためにつくられたもの。
海を司る神ポセイドン(ネプチューン)と、大地を象徴するガイア(テルス)のモチーフが施された繊細な金細工(金、エナメル、黒檀、象牙)。
のちに、フランスのシャルル9世(父はアンリ2世。母は、カトリーヌ・ド・メディシス)から、オーストリア大公フェルディナント2世に贈られた。 2003年に盗難にあうが、2006年に無事戻る。
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天井の装飾には、ハプスブルク家の神聖ローマ帝国の紋章、双頭の鷲の紋章など各種の紋章が使われている。
アードリアン・ド・フリース 「皇帝ルドルフ2世」 "Kaiser Rudolf II"(1603), by Adriaen de Vries (c.1556–1626) とりわけ精力的な美術品の収集家だったルドルフ2世 (Rudolf II)」(1552-1612, 神聖ローマ皇帝在位 1576-1612)。
「装飾的な水差しと水盤」 "Ornamental ewer and basin, so-called Trionfi Set"(c.1601/02, Nürnberg), by Christoph Jamnitzerer (1563-1618) ルドルフ2世のコレクション
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「敵を倒すレオポルド1世」 細緻を極めた象牙細工の名品。
1683年、あのベラスケスの絵で有名なスペインのマルガリータと結婚したレオポルト1世(Leopold I., 1640-1705, 神聖ローマ皇帝在位:1658-1705) の治世の頃、オスマン帝国 (オスマン・トルコ) による「第二次ウィーン包囲」により、神聖ローマ皇帝の居城のあったウィーンが攻撃にさらされるも、オーストリア・ポーランド・ドイツ諸侯の連合軍が勝利。 制作年代からして、おそらく、その戦勝を記念する作品だと思われる。
"Emperor Leopold I as Victor over his Enemies" (c.1690/93, Vienna), by Matthias Steinl (c.1643/44-1727)
そのほかにも、非常に美しい工芸品の数々があり、まわった甲斐がありました。 クンストカンマーのショップで英語版のガイドブックを購入。
★Kunsthistorisches Museum Wien -- Kunstkammer Sneak Preview
・・・Kunsthistorisches Museum Wien YouTube 公式動画サイト https://www.youtube.com/user/KHMWien より。 HDの大変美しい動画なので、パソコンの大画面、全画面モードで観ることを強くオススメします!
古代ギリシャ・ローマ、古代エジプト・オリエント・コレクションにつづきます。「ウィーン美術史美術館 古代ギリシャ・ローマ・古代エジプト・コレクション」
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